2018年11月15日 木曜日
仮想通貨取引の課税逃れ策検討に本腰を入れる財務省
財務省は、仮想通貨取引をめぐる所得税の課税逃れ防止策強化に向けて本腰を入れ始めた。
仮想通貨の売却等で生じる所得は、原則として「雑所得」に区分され確定申告の対象となる。しかし、2017年分の申告で「仮想通貨取引による収入がある」と判別できている人は331人にとどまっており(公的年金等以外の雑所得に係る収入が1億円以上の人数)、また、申告書に「仮想通貨取引による所得か否か」は記載事項とされていないこともあり、正確な把握が難しい状況にある。
また、2018年分の確定申告から国税庁が個人の納税者に対して"仮想通貨の計算書"を提供する予定であること等も踏まえ、仮想通貨交換業者各社では顧客(納税者)が"仮想通貨の計算書"を簡易に作成できるよう"年間報告書"の提供を行う方針であること (顧客から求めがあった場合には、取引履歴のデータも提供)、仮想通貨交換業者各社はこれらの対応について、ウェブサイトにて公表する方針であることなどを確認した。
そのほか、自主的な適正申告の担保策としては、情報照会制度や、取引で得た所得にかかる税を仮想通貨交換業者などが源泉徴収する制度の導入、一定額を超える資産を持っていたり国外送金したりする際に提出が義務づけられる「法定調書」を新たに仮想通貨取引にも設ける案が出された。このうち情報照会制度については、先行導入している欧米の事例を参考に検討を進める方向だ。
財務省は今後、政府税制調査会での議論を踏まえ、申告漏れ対策の強化に向けた具体的な方策について検討を進める。
仮想通貨の売却等で生じる所得は、原則として「雑所得」に区分され確定申告の対象となる。しかし、2017年分の申告で「仮想通貨取引による収入がある」と判別できている人は331人にとどまっており(公的年金等以外の雑所得に係る収入が1億円以上の人数)、また、申告書に「仮想通貨取引による所得か否か」は記載事項とされていないこともあり、正確な把握が難しい状況にある。
また、2018年分の確定申告から国税庁が個人の納税者に対して"仮想通貨の計算書"を提供する予定であること等も踏まえ、仮想通貨交換業者各社では顧客(納税者)が"仮想通貨の計算書"を簡易に作成できるよう"年間報告書"の提供を行う方針であること (顧客から求めがあった場合には、取引履歴のデータも提供)、仮想通貨交換業者各社はこれらの対応について、ウェブサイトにて公表する方針であることなどを確認した。
そのほか、自主的な適正申告の担保策としては、情報照会制度や、取引で得た所得にかかる税を仮想通貨交換業者などが源泉徴収する制度の導入、一定額を超える資産を持っていたり国外送金したりする際に提出が義務づけられる「法定調書」を新たに仮想通貨取引にも設ける案が出された。このうち情報照会制度については、先行導入している欧米の事例を参考に検討を進める方向だ。
財務省は今後、政府税制調査会での議論を踏まえ、申告漏れ対策の強化に向けた具体的な方策について検討を進める。
投稿者 奥山税務会計事務所